1951年作、小津安二郎の『麦秋』。今から70年も前の映画である。3世代同居のにぎやかな一家が、末娘の結婚によって、家族がそれぞれの生活をスタートさせるといった実にシンプルなストーリー。末娘を演じるのは、小津作品には欠かせない原節子。彼女が演じる紀子の兄は笠智衆。義姉にあたるのが三宅邦子。兄夫婦にはやんちゃな息子が2人いていつでも走り回っている。